主に中小企業様向けにパソコンを使った事務処理を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)「ミラロボ」を提供しています。入力・登録作業や書類作成など日常の定型作業をソフトウェアが自動的にやってくれて、社員が本来の業務に時間を使えるようになります。
「ミラロボ」はプログラミングの知識がなくても、誰でも簡単に使えるようにしているのが特徴です。RPAというとどうしても「高くて難しい」というイメージがあるんですが、当社のサービスは真逆で「安くて簡単」。新しいシステムを導入してその運用や管理に時間を取られてしまっては意味がありません。使い手目線で、現場担当者が使いやすい簡単設計にしています。
当社の場合、新規のお客様にはまず30日間の無料体験版を使っていただき、その間に商談申し込みをして訪問します。その企業様の課題を具体的にヒアリングして「ミラロボ」を使った解決方法を提案し、実際の使い方のアドバイスまで行って、本導入の成約に至ります。人手不足や働き方改革を背景に問い合わせは結構あります。しかし、無料体験版から本契約に至るまでのリードタイムが長いこと、受注までのコンサルに工数がかかることが悩みでした。導入ハードルを下げて始めやすくしているサービスですので、このやり方ではコスト割れしてしまいます。私のほかに営業が3名ですが、全員が顧客サポートも兼任していますのでリソースは限られています。
サービス改善や顧客満足度を上げるためのサポートにリソースをかけたい。サービス導入してもらうための新規営業工数を極力削減したいと思っていたんです。
当社の状況をディーキューブさんに相談し、まず、新規のお客様の開拓から、無料体験申込、契約に至る情報設計を協議しました。簡単に言うと、お客様との「接触量」と「接触頻度」を増加し、お客様の反響によって濃い見込客と薄い見込客を区分し、高見込みのお客様へ営業による商談を集中させる方法に取り組みました。
今までバラバラだった企業リストや展示会で集めた名刺リストなどを統合して、リストを一元管理できるようにしました。お客様へ「ミラロボ30日間無償トライアル」を紹介して、登録数を増やしました。そのうち、登録して実際に使っている企業と使っていない企業を区分けし、使ってくださっている企業には商談アポイントを代行してもらって、当社の営業が訪問するようにしました。登録したけれど使っていただけていない企業には、使い方セミナーを案内し、会場にお越しいただいて商談することにしました。無料体験版をすぐに利用開始しないということは今のところニーズが低いものと考え、営業が訪問する優先度をつけたのです。
利用し始めて5ヶ月ですが、最初はなかなか期待している商談とトスアップされるお客様がマッチしませんでしたが、徐々にブラシュアップされつつあります。このやり方をどんどん進めることで、有効な商談に集中することができるようになり、新規営業にかかる工数・労力が下がると感じています。
製品を販売する会社ですね。商品が説明しやすくわかりやすい会社の場合、売上を上げるために商談機会の数を増やしたいと思うので、そこに対して社員の労力をかけずにできるのがいいと思います。 また私は商談後に営業の代わりにフォローコールをしてくれる「商談レビュー」がすごくいいと思っていて、営業スタッフがいる会社はみんなやるべきなんじゃないかと思います。お客様は本人には本当のことを言ってくれないもので、別の人間だからこそ聞き出せる声があります。「ここが使いづらいと思ったのに、遠慮して言わなかったんだ」とか「タイミングが、と言っていたけど本当は金額がネックだったんだ」とか、言いにくいことほど重要な情報なんですよね。お客様の「商談レビュー」だけでも元が取れるくらい、価値あるものだと思います。